💡 結論
耐水圧だけでなく透湿度も見てください。安いレインウェアで不快になる原因は、雨が染みることより内側の蒸れであることが多いからです。釣りなら耐水圧10,000mm以上がひとつの目安です。
✅ この記事でわかること
- 耐水圧と透湿度の意味(仕組みの図)
- 耐水圧の目安(ものさし図)
- 釣り用で見るべき部位(イラストでチェック)
- セパレートとポンチョの違い、手入れの手順
- ゴアテックスと普通の防水ウェアの違い
- 上下別々のサイズで買う方法と、夏用の選び方
- 洗濯機と乾燥機で撥水を戻す手順
耐水圧と透湿度とは|2つの数値で性能が分かる
| 指標 | 意味 | 単位 |
|---|---|---|
| 耐水圧 | どれだけの水の圧力に耐えて、水を通さないか | mm |
| 透湿度 | 内側の湿気(汗の水蒸気)をどれだけ外へ逃がすか | g/m²/24h |
透湿度の数値は、生地1㎡あたり、24時間で何gの水分を外へ通すかを表します。たとえば5,000g/m²/24hなら、1㎡あたり24時間で5,000gの水分を通すという意味です。
この2つは両立が難しい関係にあります。水を通しにくくするほど、湿気も抜けにくくなりがちです。高価な素材ほど、この両立の度合いが高くなります。
レインウェアの耐水圧の目安|10,000mmと20,000mmの違い
耐水圧の数値が、実際にどのくらいの雨や圧力に相当するのかを並べました。レインウェアメーカーや気象情報会社が示している目安です。
耐水圧のものさし(目安)
| 目安 | 内容 |
|---|---|
| 約500mm | 一般的な傘の耐水圧 |
| 約5,000mm | 小雨・小雪をしのぐ程度のレインウェアの目安 |
| 10,000mm | 1時間に1〜30mm程度の普通の雨なら充分とされる |
| 約11,000mm | 体重75kgの人が濡れた場所に膝をついたときにかかる圧力 |
| 20,000mm以上 | 1時間に100〜300mmの嵐のような雨に推奨される |
出典:ONYONE「耐水圧」解説、ウェザーニュース「雨具選びで知っておきたい『耐水圧』と『透湿性』」(2019年)。
💡 座る・膝をつくと水が染みることがある
濡れた場所に座ったり膝をついたりすると、雨よりずっと強い圧力がかかります。膝をついたときの約11,000mmは、10,000mmのレインウェアを上回る値です。釣りでは堤防に座る場面も多いので、耐水圧には余裕を持たせるか、濡れた場所に直接座らないようにします。
また、タグに書かれた耐水圧は新品のときの値です。洗濯や摩擦で、使ううちに少しずつ下がっていきます。
透湿度の目安|レインウェアが蒸れる原因
安価なレインウェアで濡れる主な原因は、外の雨ではなく内側の汗です。透湿度が低いと、内側に湿気がこもって結露し、結局濡れてしまいます。数値としては5,000g/m²/24h以上がひとつの目安で、歩く・投げるなど動く量が多いほど、ここが効いてきます。
釣り用レインウェアのゴアテックスとは
防水透湿素材の代表的なブランドです。とても細かい穴を持つ膜で、水滴は通さず水蒸気は通します(図1の仕組み)。
性能が高い一方、価格も大きく上がります。年に数回しか雨の日に釣りをしないなら、そこまで必要ないこともあります。
ゴアテックスと普通の防水ウェアの違い
ゴアテックスのレインウェアは、防水・防風・透湿の薄い膜(メンブレン)を生地に貼り合わせ、縫い目もテープでふさいで、ゴアが認めた工場だけで作られます。防水の保証が書かれた黒いひし形のタグが付いた製品は、ゴアが防水性を保証しています。
| 見るところ | ゴアテックス製品(黒いひし形タグ) | ほかの防水ウェアで確かめること |
|---|---|---|
| 防水のしくみ | 防水・防風・透湿の膜を、生地の間に挟むように貼り合わせる | 素材名と、膜を貼ったものか、生地の裏に樹脂を塗ったもの(コーティング)か |
| 縫い目 | ゴアテックスのシームテープでふさぐ | 縫い目をテープでふさいでいるか |
| 作り | ゴアが認めた工場だけで作り、雨を当てる試験を含むチェックを行う | メーカーの説明と仕様表 |
| 保証 | 製品として使える状態の間、防水性を保証(新品で買った人が対象) | メーカーごとの保証内容 |
| 見分け方 | 黒いひし形のタグ | 仕様表の素材名・耐水圧・透湿度 |
出典:GORE-TEX ブランド公式「よくあるご質問」(2026年10月確認)。
ゴアは自社ブランドのウェアを作っておらず、ダイワなどのメーカーがゴアテックスを使ったレインウェアを作って売っています。ゴアテックス以外にも、メーカー独自の防水透湿素材があります。たとえばダイワのRAINMAXは、服の中の蒸れを外へ出し、雨風を防ぐために作られた独自素材です。作り方も製品ごとに違い、ダイワ DR-3726Pの表生地は「ナイロン100%(裏面:ポリウレタンコーティング)」と表示されています。
💡 白いひし形のタグは防水ではない
ゴアが防水を約束しているのは、黒いひし形のタグの製品だけです。白いひし形のタグの「WINDSTOPPER プロダクト by GORE-TEX LABS」は、防風性と透湿性の製品です。長く雨に当たる釣りに使うなら、黒いひし形のタグを確かめてください。
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レインウェアとポンチョの違い|釣りは上下セパレート
釣り用は上下が分かれたセパレートが主流です。ポンチョ型は着脱が速い一方、風にあおられ、腕も動かしにくいため、キャストする釣りには向きません。
釣り用として見るところ|4つのチェックポイント
| 部位 | 確認点 |
|---|---|
| ① フード | 大きさを調整できるか。横を向いたときに視界を妨げないか |
| ② 袖口 | しっかり締まるか(水が入りやすい場所) |
| ③ ポケット | 防水か。取り出しやすい位置か |
| ④ 裾 | ブーツやウェーダーに干渉しないか |
袖口は見落としがちですが重要です。釣りは腕を上げる動作が多いため、袖口が緩いと、竿を伝ってきた水が腕の中へ入ってきます。
裾と合わせる足元は、靴ならフィッシングシューズの選び方、水の中に立ち込むならウェーダーの選び方で説明しています。
釣り用レインウェアのサイズ感と色の選び方
| 項目 | 考え方 |
|---|---|
| 色 | 磯や船、夜明け前の堤防では、周りから見つけてもらいやすい明るい色が安心です |
| サイズ | 秋冬は中に防寒着を着込むので、その分を見込んで試着するか、サイズ表の胸囲・着丈を確認します |
| パンツの丈 | 裾がブーツに被さる長さだと、ブーツの中へ雨が入りにくくなります |
レインウェアは雨の日だけの道具ではありません。風を通しにくいので、風の強い日や冬の防寒の一番外側としても使えます。中に着る服で温かさを調整できるよう、少しゆとりのあるサイズを選ぶと出番が増えます。
レインウェアの上下は別々のサイズで買える?
上下で違うサイズにしたいときは、ジャケットとパンツを単品で売っているモデルを選びます。ダイワ DR-3625のような上下セットは、1つのサイズごとに上下の寸法が決まっているためです。ダイワのRAINMAX レインジャケット(DR-3625J)とレインパンツ(DR-3625P)は、「上下別売りモデルで自分のサイズに合わせての購入」ができると公式に案内されています。
| 商品(ダイワ RAINMAX) | 選べるサイズ | メーカー希望本体価格 |
|---|---|---|
| レインスーツ DR-3625(上下セット) | M・L・XL・2XL(WM・WLは一部の色) | 16,800円〜 |
| レインジャケット DR-3625J(単品) | M・L・XL・2XL、ブラックは3XL・4XLも(WM・WLはブラック) | 10,600円〜 |
| レインパンツ DR-3625P(単品) | M・L・XL・2XL、ブラックは3XL・4XLも(WM・WLはブラック) | 8,500円〜 |
出典:ダイワ公式の製品スペック(2026年10月確認)。価格は色とサイズで変わります。
このモデルでは、3XL・4XLは単品のブラックにだけあります。そのかわり、単品を上下そろえると高くなります。ブラックのMで比べると、セットは16,800円、単品の上下は10,600円+8,500円で19,100円です。
ダイワのサイズ表には、ジャケットは後着丈・身幅・裄丈・肩幅、パンツはウエスト・股上・股下が載っています。腕を上げてキャストする釣りでは、裄丈(首の後ろの中心から肩を通って袖口までの長さ)に余裕があるかも見ておきます。
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船釣り・磯・堤防・川|釣り場別に重視したいポイント
| 釣り場 | 重視したいこと |
|---|---|
| 堤防 | 座る場面が多いのでパンツの耐水圧に余裕を。袖口もしっかり締まるもの |
| 磯 | 波しぶきを浴びるので耐水圧に余裕を。岩で擦れるので生地の丈夫さも |
| 船 | 水しぶきと風を受け続けるので上下セパレート。フードは風で脱げにくいものを |
| 川・渓流 | 歩く距離が長く汗をかきやすいので、透湿度を優先 |
いずれもライフジャケットの着用が前提です。レインウェアの上から着けられるか、サイズの組み合わせも確認してください。
ライフジャケットの種類と選び方は、ライフジャケットの選び方|桜マークとタイプで説明しています。
夏用の釣りレインウェアの選び方
夏は保温がいらないので、薄手で、透湿度が高く、換気口(ベンチレーション)のあるものを選びます。耐水圧の目安(10,000mm以上)はそのままに、汗の湿気を逃がす力を重く見て比べます。
| 夏向けの工夫 | ねらい |
|---|---|
| 薄手の生地 | 軽やかに着られる |
| 腰裏のベンチレーション | 蒸れを外へ逃がす |
| 生地の裏が凹凸 | 肌から離れやすく、貼りつきにくい |
| ショート丈 | 脚を覆う部分が少ない(このモデルはショートパンツ) |
例:ダイワ RAINMAX ライトショートレインパンツ DR-3726P(ダイワ公式の製品説明、2026年10月確認)。メーカーは「暑い日にも快適に着用可能」と説明しています。
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レインウェアの洗濯と撥水の復活|手入れで性能が戻る
防水透湿素材は、表面の撥水加工が落ちると性能が下がります。表面が水を弾かなくなると、生地が水を含んで、湿気を外へ逃がせなくなるためです。
汚れや塩分を洗い落とす
海で使ったあとは、塩分や汚れを落とします。洗濯できるかどうか、使える洗剤は製品の表示に従います。
しっかりすすいで乾かす
洗剤が残らないようにすすぎ、表示に従って乾かします。
撥水剤で撥水を回復させる
水を弾かなくなってきたら、撥水剤で表面の撥水を回復させます。方法は製品の説明書に従ってください。
ゴアテックスの洗い方|洗濯機と乾燥機で撥水を戻す
ゴアテックスのウェアは、ほとんどの場合家庭の洗濯機で洗えて、乾いたあと乾燥機の温風に20分かけると、表面の撥水を戻す助けになります。ゴアは、定期的に洗ってもダメージの心配はなく、機能を活かすには洗濯が必要だと説明しています。まず製品の洗濯表示を確かめ、そちらに従ってください。
| 手順 | やり方 |
|---|---|
| 洗う前 | ファスナーとポケットをすべて閉じ、フラップやストラップも留める |
| 洗剤 | 衣料用の液体洗剤を少なめに。粉末洗剤・漂白剤・柔軟剤・しみ抜き剤は使わない |
| 洗う | 洗濯機で、40℃以下のぬるま湯 |
| すすぎ・脱水 | すすぎは通常の2倍を目安に。脱水は短時間で軽く |
| 乾かす | 日陰の吊り干し。乾燥機なら中温(高温は避ける) |
| 撥水を戻す | 乾いたら乾燥機の温風で20分。乾燥機がなければ、低温・スチームなし・あて布でアイロン |
| それでも弾かない | ゴアテックス対応の市販の撥水剤(洗濯で使うタイプかスプレー)を使い、そのあと乾燥機の温風で20分 |
出典:GORE-TEX ブランド公式「GORE-TEX アウターウェアのお手入れ」(2026年10月確認)。表面に生地が無いSHAKEDRYなどの製品は、乾燥機・アイロン・撥水剤による処理をしません。ゴアテックス以外の製品は、それぞれの洗濯表示と説明書に従ってください。
よくある質問
耐水圧はいくつあれば十分ですか?
釣りなら10,000mm以上がひとつの目安です。濡れた場所に膝をつくと約11,000mmの圧力がかかるので、座る場面が多いなら余裕があるほうが安心です。
透湿度は重要ですか?
重要です。内側の蒸れが不快さの主な原因なので、ここが低いと結局濡れます。
ゴアテックスは必要ですか?
雨の日にも頻繁に釣りをするなら検討する価値があります。年に数回ならメーカー独自素材で十分なことも多いです。
ポンチョではだめですか?
キャストする釣りには向きません。風にあおられ、腕も動かしにくいためです。
レインウェアは冬の防寒着の代わりになりますか?
風を通しにくいので一番外側に着る服としては役立ちます。ただしレインウェア自体に保温力はほとんどないので、中にフリースやダウンなどの保温着を組み合わせてください。
中に着る服の組み合わせは、釣りの防寒着|重ね着の考え方でまとめています。
耐水圧は落ちますか?
落ちます。タグの値は新品時のもので、洗濯や摩擦で少しずつ下がります。撥水が落ちてきたら、洗濯と撥水処理で手入れしてください。
まとめ
✅ この記事のポイント
- 耐水圧は10,000mm以上が目安。膝をつくと約11,000mmの圧力がかかる
- 不快さの原因は外の雨より内側の蒸れ。透湿度も確認する
- 釣りには上下セパレート。フード・袖口・ポケット・裾をチェック
- 撥水が落ちたら洗濯と撥水処理で手入れ
- ゴアテックスで防水が保証されるのは黒いひし形タグの製品
- 上下で違うサイズにするならジャケットとパンツの単品売りを選ぶ
本記事に掲載している口コミ・レビューは、当サイト運営者が釣り仲間・知人へ独自にヒアリング調査を行った結果に基づくものです。個人の感想であり、全ての方に同様の効果・結果を保証するものではありません。




