結論:号数は「太さ」、lbは「強度」です。まったく別の指標なので、号数だけ・lbだけでは比較できません。両方が書かれている製品なら、両方を見て選びます。
釣り糸の号数とは?太さ(直径mm)の規格
号数は日本で使われる糸の太さ(直径)の目安です。数字が大きいほど太くなります。
元は釣り糸の標準直径を基準にした規格で、1号が約0.165mmとされています。ナイロンやフロロカーボンでは、この直径との対応がおおむね保たれています。
号数と直径の対応は、メーカーの公式表で確認できます。サンラインのナイロン道糸「クインスター」の公式ページに載っている号数と糸径は、次のとおりです。
号数と糸径(サンライン公式 クインスター)
この表には面白い関係があります。1号は0.165mm、4号は0.330mmで、号数が4倍になると直径はちょうど2倍です。直径が2倍になると断面の面積は4倍になるので、号数は糸の断面積にほぼ比例する数字だと分かります。2号(0.235mm)も、断面積は1号の約2倍です。
糸の強さは、同じ素材なら断面積が大きいほど上がります。そのため、同じ素材・同じ製品のなかでは「号数が2倍なら強さもおよそ2倍」に近くなります。ただし素材や製法が変われば、同じ断面積でも強さは大きく変わります。上のフロロとPEの比較がその例です。
💡 号数の数え方のコツ
- 号数は「太さ」ではなく「断面積」に近い数字
- 号数を2倍にしても、見た目の太さ(直径)は約1.4倍にしかならない
- 強さを比べるときは、必ずlbかkgの表示を見る
lbとは?釣り糸の強さの単位(読み方はポンド)
lbはポンドと読み、その糸が耐えられる引っ張り強度を表します。1lbは約0.45kgです。
「12LB」と書かれていれば、およそ5.4kgの力に耐える計算になります。
| lb | kg(1lb=約0.4536kg) |
|---|---|
| 4lb | 約1.8kg |
| 8lb | 約3.6kg |
| 12lb | 約5.4kg |
| 16lb | 約7.3kg |
| 20lb | 約9.1kg |
| 30lb | 約13.6kg |
kgで書かれている製品と比べるときは、この表で換算してください。1lbは453.6gなので、ざっくり「lbの数字を半分弱にするとkg」と覚えておくと、店頭で比べるときも暗算で見当がつけられます。シーガーのPEX8も、強力をlbとkgの両方で表示しています。
12lbとは?何キロ・何号か
12lbは、約5.4kgの力に耐える強さの表示です。号数にすると、ナイロン・フロロは3号が目安(ダイワ公式の換算表)、PEはずっと細く、シーガーPEX8ルアーエディションでは0.6号が平均12lbです。
ただし、号数の目安は製品によってずれます。ナイロン・フロロとPEに分けて、メーカー公式の数字で確かめます。
ナイロン・フロロのlbと号数の換算表
ダイワ公式の換算表では、ナイロン・フロロはlbの数字を4で割った値が号数の目安です。実際の製品ではどうなるかを、シーガーのフロロのリーダー「グランドマックスFX ショックリーダー」の表示と並べました。
| lb | 号数の目安(ダイワ公式の換算表) | グランドマックスFXでそのlbに届く最も細い号数 |
|---|---|---|
| 4lb | 1号 | 0.8号(4.5lb) |
| 6lb | 1.5号 | 1.2号(6.5lb) |
| 8lb | 2号 | 1.5号(8lb) |
| 10lb | 2.5号 | 2号(10.5lb) |
| 12lb | 3号 | 2.5号(12.5lb) |
| 14lb | 3.5号 | 3号(15lb) |
| 16lb | 4号 | 3.5号(17.5lb) |
| 20lb | 5号 | 5号(24lb) |
| 30lb | 7.5号 | 7号(32lb) |
出典: ダイワ公式の換算表(ナイロン・フロロ)、シーガー公式(グランドマックスFX ショックリーダーの実強力)。ダイワの表は目安で、製品やメーカーによって異なる場合があると注記されています。グランドマックスFXの実強力は実測した直線強力の平均値で、保証値ではありません。
12lbなら、換算表の目安は3号ですが、グランドマックスFXでは2.5号(12.5lb)で届きます。同じ12lbでも、この2つでは号数が0.5号違います。買うときはパッケージのlb表示を確かめてください。
グランドマックスFX ショックリーダー 2.5号(12.5lb)の最安値を見る
ナイロンとフロロのどちらにするかは、フロロとナイロンの違いの記事で比べています。
PEの12lbは何号?
シーガーPEX8ルアーエディションでは、0.6号が平均12lbです(シーガー公式)。ナイロン・フロロの目安の3号より、ずっと細い号数で12lbに届きます。
この製品では、lbの数字が号数のおよそ16〜20倍です。号数ごとの数字は、次の章の表で確かめられます。
号数とlbは正確には換算できない
ここが最も誤解されるところです。同じ号数でも、製品によってlbは違います。
| 号数 | lb | |
|---|---|---|
| 表すもの | 太さ | 強度 |
| 大きいほど | 太い | 強い |
| 製品による差 | 小さい | 大きい |
素材や製法が違えば、同じ太さでも強度は変わります。高価な糸は「細いのに強い」ことを売りにしています。
よく「号数×4がlbの目安」と言われますが、あくまで大まかな傾向です。実際の数値はパッケージの表記を見てください。
実際の製品で確かめてみます。同じメーカー(シーガー)のフロロカーボンのリーダーとPEラインを、同じ号数で並べました。号数ごとの直径は両方とも同じで、1号はどちらも0.165mmです。
| 号数(標準直径) | フロロ:グランドマックスFX | PE:PEX8(平均) |
|---|---|---|
| 0.6号(0.128mm) | 3.8lb | 12lb |
| 0.8号(0.148mm) | 4.5lb | 16lb |
| 1号(0.165mm) | 5.5lb | 18lb |
| 1.2号(0.185mm) | 6.5lb | 21lb |
| 1.5号(0.205mm) | 8lb | 24lb |
| 2号(0.235mm) | 10.5lb | 33lb |
出典: シーガー公式(同じクレハ合繊の製品)。フロロは実測直線強力の平均値、PEは平均強力
太さ(号数)が同じでも、PEはフロロの3倍以上の強さです。「号数が同じなら強さも同じ」と考えると、リーダーと道糸のバランスを大きく見誤ります。これが、号数とlbを別々に見るべき理由です。
よく言われる「号数×4」も確かめてみます。グランドマックスFXでは、lbを号数で割ると1号で5.5、4号で約4.9、8号で約4.6。PEX8の1号は18です。同じフロロでも号数によって倍率が変わり、PEではまったく当てはまりません。
数字で見ると、PEX8の1号(平均18lb)と強さの数字が近いのは、グランドマックスFXなら3号(15lb)〜4号(19.5lb)です。PEの道糸に組むフロロのリーダーが、道糸より太い号数になりやすいのはこのためです。なお、PEX8の公式表では、PEにも号数ごとの標準直径がナイロン・フロロと同じ値で書かれています。太さの規格は共通で、違うのは強さということです。
PEラインは号数と強度の関係が特に違う
PEラインは細い原糸を編んだ構造で、編み本数や原糸の質でlbが大きく変わります。
そのためPEでは号数よりlbを見るべきです。同じ号数でも、製品によって強度の表示は違います。
ℹ️ 「最大強力」と「平均強力」の違い
- シーガーのPEX8は、同じ号数に最大強力と平均強力の2つを載せている(1号なら最大20lb・平均18lb)
- グランドマックスFXの「実強力」は実測した直線強力の平均値で、保証値ではないと明記されている
- 比べるときは、同じ種類の数字どうし(平均と平均)で比べる
素材ごとの目安
| 素材 | 号数の見方 |
|---|---|
| ナイロン | 号数と直径がほぼ対応する |
| フロロカーボン | 同上。乾いた状態の強さはナイロンにやや劣る(サンライン公式) |
| PE | 製品差が大きい。lbで判断する |
釣り糸の選び方:lbを決めてから号数を見る
- 釣り物に必要な強度(lb)を決める
- その強度を満たす中で、できるだけ細い(号数の小さい)ものを選ぶ
- 根ズレの多い場所なら、太さに余裕を持たせる
細いほど飛距離が出て、水の抵抗も減ります。ただし細ければ細いほど切れやすくなるため、必要な強度は落とせません。
表記が片方しかない場合
号数しか書かれていない製品もあります。その場合はメーカーの公式サイトで強度表を確認してください。ほとんどのメーカーが号数と強度の対応表を公開しています。
よくある質問
号数とlb、どちらで選ぶべきですか?
必要な強度(lb)から決め、その中で細いものを選びます。号数は太さの目安です。
1号は何lbですか?
製品によって違います。たとえばシーガーのフロロのリーダー(グランドマックスFX)は1号で5.5lb、PEのPEX8は1号で平均18lbです。必ず製品の表示を見てください。
号数×4でlbが分かりますか?
大まかな傾向としては使えますが、正確ではありません。パッケージの表記を確認してください。
PEはなぜ号数で判断できないのですか?
編み本数や原糸の質で強度が変わるためです。同じ号数でも製品差が大きいので、lbを見てください。
太い方が安心ですか?
強度は上がりますが、飛距離が落ち、水の抵抗も増えます。必要な強度を満たす範囲で細くするのが基本です。
2号・3号・4号は何lbですか?
製品によって違います。ダイワ公式の換算表の目安(ナイロン・フロロ)では2号=8lb、3号=12lb、4号=16lbです。シーガーのグランドマックスFX ショックリーダーは2号10.5lb・3号15lb・4号19.5lb、PEのPEX8ルアーエディションは2号で平均33lbです。
lbとlbsは違いますか?
同じ単位です。どちらもポンドを表し、lbsは複数形の書き方です。
ポンドテストとポンドクラスの違いは?
ポンドテストは、糸がどれくらいの力に耐えるかをlbで表した表示です。ポンドクラスは、IGFA(国際ゲームフィッシュ協会)の記録申請で使う糸の等級です。IGFAは申請された糸を試験し、等級の上限を超える強さで切れた糸は、一つ上の等級で審査します(IGFA公式ルール)。等級の上限はkgで決められていて、たとえば8lbの等級は4kg(約8.81lb)までです。
リーダーに何号を組み合わせるかは、ショックリーダーの号数の記事で詳しく扱っています。
まとめ
号数=太さ、lb=強度。この2つは別物で、単純な換算はできません。
必要な強度から決めて、満たす範囲でできるだけ細いものを選ぶのが、飛距離と安心のバランスが取れる選び方です。
本記事に掲載している口コミ・レビューは、当サイト運営者が釣り仲間・知人へ独自にヒアリング調査を行った結果に基づくものです。個人の感想であり、全ての方に同様の効果・結果を保証するものではありません。




